(1)“犯罪者のファン”の心理を覗くスリラー『レッドルームズ』監督インタビュー 「この映画には100通りの解釈がある」 - (Page.2/11)
彼女がのめり込んでいるのは、少女たちを誘拐し、拷問・殺害する様子をディープウェブ上で配信していたという事件の容疑者ルドヴィク・シュヴァリエだ。ケリー=アンヌは傍聴を続けるうちに、彼女と同じく“常連”で、シュヴァリエの無実を信じているクレマンティーヌという少女と距離を縮めていく。
ケリー=アンヌは多くを語らないが、同じ対象に執着する二人が描かれるなかで、次第にその違いが明らかになり、彼女に宿る闇が浮かび上がっていく。おぞましい事件そのものではなく、ケリー=アンヌの存在自体がいつまでも脳裏に焼き付くような、ショッキングな作品に仕上がっている。
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